説教要旨「復活の主イエス様が与えてくださる喜び」ルカの福音書24章44~53節(新約174頁)
今週も先週に続いて、復活後のイエス様のお姿に注目しましょう。
復活の主イエス様にペテロが出会い、そして、エマオという村に向かっていた二人の弟子にも復活の主イエス様が出会ってくださった。そのことを弟子たちが集まって話し合っていました。すると、その弟子達の真ん中にイエス様が現れます(36)。イエス様は取り乱す弟子たちに、「なぜ取り乱しているのですか。どうして心に疑いを起こすのですか。わたしの手やわたしの足を見なさい。まさしくわたしです。わたしにさわって、よく見なさい。霊ならこんな肉や骨はありません。わたしは持っています。」(38~39)と言われます。さらに、復活後の手足をお見せになりました(40)。それでも、うれしさのあまりに、まだ信じられず、不思議がっている弟子たちに、イエス様は焼き魚を食べる様子を見せられ、幽霊ではなく、復活された肉体もったお方であることをお示しになられました。
1.聖書を悟らせるために心を開かれ、教えられる復活の主イエス(44~47)
そして、主イエス様は旧約聖書からキリストの十字架と復活について悟らせます。44節。「わたしがまだあなたがたと一緒にいたころ、あなたがたに話したことばはこうです。わたしについて、モーセの律法と預言者たちの書と詩篇に書いてあることは、すべて成就しなければなりません」。さらにイエス様は聖書を悟らせるために「彼らの心を開いて」(45)言われます。46~48節。「次のように書いてあります。『キリストは苦しみを受け、三日目に死人の中からよみがえり、その名によって、罪の赦しを得させる悔い改めが、あらゆる国の人々に宣べ伝えられる。』エルサレムから開始して、あなたがたは、これらのことの証人となります。」と言われました。イエス様の十字架と復活の証人です。
2.聖霊の約束をして、祝福しながら天に上げられた主イエス様(49~53)
しかし、生まれながらの彼らの力では到底、主の証人、宣教の働きはできない事であることを主はご存知でした。弟子たちの状況の困難さもご存知でした。イエス様の事を伝える力、神様の助けと力が必要であることもイエス様はご存知でした。ですから、イエス様は「わたしは、わたしの父の約束してくださったものをあなたがたに送ります。あなたがたは、いと高き所から力を着せられるまでは、都にとどまっていなさい」(ルカ24・49)と言われたのです。この力とは聖霊の力です。「聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」(使徒1・8)。
イエス様は十字架で死なれる前にも弟子たちに教えていました。「わたしは父にお願いします。そうすれば、父はもうひとりの助け主をあなたがたにお与えになります。その助け主がいつまでもあなたがたと、ともにおられるためにです」(ヨハネ14・16)。これは、後に、エルサレムで祈っていた弟子たちに聖霊が降られる事をイエス様はあらかじめ言われておられたのです。
また、イエス様は言っておられました。ヨハネ14・12。「・・・わたしを信じる者は、わたしの行なうわざを行ない、またそれよりもさらに大きなわざを行ないます。わたしが父のもとに行くからです」
。イエス様は今も目には見えなくても生きておられ、子なる神として最高の天の父なる神の右に座しておられる。しかも、世の人々を救うために、今もご自身も働き、弟子たちをこの世に派遣して共に働いておられる。信仰者を通して、教会を通して、さらに大きくこの世の真っただ中において、ご自身の働きを、さらに大きく展開しておられるのです。
主イエス様は復活されました。主イエス様は生きておられます。そして、やがて、弟子たちの前で天にお帰りになられました。その際、イエス様はベタニア(使徒1・12にはオリーブ山とある)の近くに弟子たちを導き、イエス様は弟子たちのために手を挙げて祝福しながら天にお帰りになられました(50~51)。
イエス様は大祭司として今も天においてとりなし、祝福して祈って下さっています。だから、いつでも、ご自身によって神に近づく人々を、完全に救って下さいます(へブル4・14~16、7・24~26)。弟子たちと共にいつもいて、見守って下さっています。いつも助けて下さっています(マタイ28・20)。
ですから、復活の主イエス様を信じた弟子たちは非常な喜びを抱いて、エルサレムに帰ります。そして、いつも宮にいて神を賛美しました(52~53)。共におられる主が喜びと賛美を与えて下さったのです。そして約束通り、聖霊を待ち望む弟子たちに聖霊をお与えくださり、イエス様の復活の証人として下さったのです(使徒2章)。イエス様のお働きは今も世界中で展開され続けています。
【祈り】父なる神様。復活の主イエス様を信じて、喜んで、主を賛美します。アーメン。