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メッセージ中心聖句
「柔和な者は幸いです。その人たちは地を受け継ぐからです。」 (マタイの福音書5章5節)
説教要旨「柔和な者は幸いです」マタイ5章5節(新約6頁)
2022年度の最初の4月第一主日の日曜日を迎えました。2022年の長崎めぐみ教会の標語として、「主にあって共に幸せになる教会」という標語を掲げさせて頂きました。テーマ聖句はマタイの福音書28・20の主イエス様の御言葉。「わたしがあなたがたに命じておいた、すべてのことを守るように教えなさい。見よ。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます」です。この事を意識しつつ、同じマタイの福音書より、先週から主イエス様の山上の説教を見ております。主イエス様の御口から語られる、権威ある神の御言葉、神のみ教えです。
この主イエス様の御言葉は神の言葉です。この神の言葉を聴いて、弟子たちや群衆はイエス様についていくようになりました(マタイ4・17~22)。また、彼らは主イエス様のお言葉と御人格と御業によって導かれてきた人たちです。
1.幸せとは何か?(マタイ5・1~4)
「幸せとは何か」とはよく問われる事です。この点、先の群集がついて来て(マタイ4・23~25)、その周りを取り囲んで聴いている中で(5・1)、主イエス様の弟子達がイエス様のみそばに集まって来ます。そこで主イエス様は、本当に幸せな人について、繰り返し教えて、お語りになりました(マタイ5・1~2)。
先週は5章3~4節に注目しました。「心の貧しい者は幸いです。天の御国はその人たちのものだからです。悲しむ者は幸いです。その人たちは慰められるからです。」。心すなわち霊において貧しい者、すなわち自分の罪や足らなさを自覚している人は、自分の罪や足らなさを悲しみ、救いを求めて、主イエス・キリストに信頼します。そして救われます。また天の御国、すなわち、主イエス様の愛と恵みのご支配の中にへりくだって入れて頂きます。そしてその中で主に信頼して生きます。そこで神様の愛と恵みと助けと慰めと供給を体験して生きます。だから幸いなのです。
ですから、この「幸いです」は主イエス・キリストの救いにあずかる人たちだけに与えられる祝福を指しています(ウェスレアン聖書注解p32)。この山上の説教では、おもに、主イエス・キリスト様の弟子の性質と弟子の祝福が示されているのです。
もちろん、だからといって、神様はクリスチャンやキリストの弟子だけを愛しているのではありません。全ての人を愛しておられます。そして、全ての人に恵みを下さっています。しかし、主なる神様はそれで満足されません。全ての人を愛するがゆえに、全ての人が、イエス様を救い主と信じて受け入れて救われて、この神様が与えようとしておられる、永遠の天国の幸いに導こうとしておられるのです。
2.柔和な者は幸いです(5)
今朝は続く5節に注目します。「柔和な者は幸いです。その人たちは地を受け継ぐからです」。「柔和な者」とは3節の「心の貧しい者」とほとんど同じ意味(新聖書注解)。なお関連する旧約聖書の聖句は篇37・11。「しかし 柔和な人は地を受け継ぎ 豊かな繁栄を自らの喜びとする」。ここで「柔和な人」のヘブル語的な意味として「ヤハウェ(主)と、その御旨に従う」とありました(岩隈「新約ギリシャ語辞典」)。柔和な者とは主イエスを信じて救われて、さらに主とその御旨に従う人なのです。そういう人は確かに神の祝福を受けます。
「柔和」は聖霊の実です。「御霊の実は、愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制です」(ガラテヤ5・22)。これらの品性の実は、生まれつきある性質ではなく、悔い改めて、主イエス・キリストを信じて神に立ち帰り、神の聖霊の導きに従って、神に従う時に現れてきます。すなわち様々な試練の中でも忍耐強く主に従う人です。柔和は軟弱とは違います。世の試練や迫害や誘惑や圧迫があっても、主に信頼し従い続ける忍耐強い人です。だから柔和なのです。
その人は「地を受け継ぐ」のです。その人には神からの平安が与えられ、神に祝福されます。そのような人は、たといこの世で報いられなくても、最終的に天国において報いられて神の相続にあずかるのです。「私たちは、神の約束にしたがって、義の宿る新しい天と新しい地を待ち望んでいます」(Ⅱペテロ3・13)。
クリスチャン、キリストの弟子となった後も、私たち自身の力では、神に従う事において貧しく、不可能な者です。だからこそ主イエス様から来る聖霊の助けが必要です。「信仰の創始者であり完成者であるイエスから、(信仰の)目を離さないでいなさい」(へブル12・2)。キリストの弟子として最高に柔和なお方である主イエス様に信頼し倣い従いましょう。「すべて疲れた人、重荷を負っている人はわたしのもとに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。わたしは心が柔和でへりくだっているから、あなたがたもわたしのくびきを負って、わたしから学びなさい。そうすれば、たましいに安らぎを得ます。わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからです。」(マタイ11・28~30)。
(祈り)天の父なる神様。あなたに忍耐強く信頼して従う人が最終的に勝利し、あなたから神の国の嗣業を受け継ぐ事を学びました。この世の栄華や権力闘争に惑わされず、柔和の模範である主イエス様に信頼し、倣い従います。アーメン。
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