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説教要旨「すべての人を愛する父なる神の愛に倣う」マタイ5・43~48(新約9頁)
8月15日で終戦80年を迎え、改めて不戦の心を新たにしたいと思います。
1.父なる神の子ども(クリスチャン)らしさ ~敵をも愛する愛~(43~45)
43節。「『あなたの隣人を愛し、あなたの敵を憎め』と言われていたのを、あなたがたは聞いています。」とイエス様は言われました。これが当時のユダヤ人たちの常識的な解釈、教えでした。ですから「自分の敵は憎め」というように教えられていたのです。しかし聖書にはどこにも「自分の敵を憎め」とは教えていません。神様は「隣人を愛せよ」と教えています(レビ19・18)。旧約聖書の出エジプト記23・4~5には敵の迷っている牛やろばを助けるように命じる規定すらあります。しかし当時のユダヤ人社会の教えは「隣人」とは「同胞であるユダヤ人だけ」を指すと解釈し、「他のあらゆる民族を、異邦人であり敵であると思え」と解釈されていました。隣人愛の対象から、これらの「敵」は除外されていたのです。私たちの常識や考えの中に、聖書が本当に言っている事と違う事が混ざっているところはないでしょうか。実際生活、現状とつじつまの合うように、聖書の教えをどこかで薄めている事はないでしょうか。もし、そういうところがあるならば、聖書の教えに照らして、悔い改めていかねばなりません。
この点、主イエス様は神の権威をもって言います。44節。「しかし、わたしはあなたがたに言います。自分の敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」。ルカ6・27、28では「あなたがたの敵を愛しなさい。あなたがたを憎む者たちに善を行いなさい。あなたがたを呪う者たちを祝福しなさい。あなたがたを侮辱する者たちのために祈りなさい。」とあります!主イエス様の教えは当時の常識にとらわれず、神様の御心をはっきりと示しました。自分を愛するようにあなたの隣人を愛せよ、は聖書の教えであり、その正しい解釈は敵をも愛する愛でした。イエス様は本来の神の教えを明確に示しました。隣人から敵を排除するのではなく、全ての人を愛する愛(ヨハネ3・16)。これが聖書の教える隣人愛です。
そして主イエス様は「自分の敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。」と命じた直後に言われました。45節。口語訳では「こうして、天にいますあなたがたの父の子となるためである。」。「なる」と訳されている言葉は「…であることを示す」、「…らしくする」とも訳せます。また「こうして」〈口語〉と訳された言葉は「…するために」とも訳せます。「子」は「性質の所有者、所属者」という意味もあります。そこで私は次のように私訳しました(ご参考まで)。「自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。天にいますあなたがたの父の子どもとしての性質を持つ者らしくするために」。イエス・キリストを信じて、神の子としての性質を聖霊によって頂いたものにふさわしく、父の子らしさが現れるのは、敵をも愛し、迫害する者のために祈る時なのです。なぜでしょうか?それは主なる神がそのようにしているからです。45節後半。「父はご自分の太陽を悪人にも善人にも昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださるからです。」。主イエス様は十字架の上で自分を殺す者達のために、「父よ、彼らをお赦しください」(ルカ23・34)ととりなし祈りました。敵を愛し迫害する者のために祈ったのです。主であり、師であり、父なる神の実子であるイエス様がそうされました。神の御子イエス様は父なる神の御心のみを行われます(ヨハネ5・19)。これは私たちの模範です。この愛こそ、父なる神の子どもとしての性質を持つ者たちにふさわしいのです。父なる神とその御子がそうだからです。
2.天の父が完全であるように完全であれとはどういう事?(46~48)
続いて46~47節。「自分を愛してくれる人を愛したとしても、あなたがたに何の報いがあるでしょうか。取税人でも同じことをしているではありませんか。また、自分の兄弟にだけあいさつしたとしても、どれだけまさったことをしたことになるでしょうか。異邦人でも同じことをしているではありませんか。」。しかし敵をも愛し、迫害する者のために祈るのは、まぎれもなく、父なる神の子であるしるしです。それは父なる神がそうだからです。48節。「ですから、あなたがたの天の父が完全であるように、完全でありなさい。」。ルカ6・36では「あなたがたの父があわれみ深いように、あなたがたも、あわれみ深くなりなさい」とあります。私たちも神の憐みを頂いた者として、父なる神のご性質を聖霊によって与えられた神の子ども達らしく、天の父なる神様の様に、「あわれみ深い」という意味において「全き」愛の人であらせて頂き、人を差別せず、愛しましょう。
(祈り)天の父なる神様。あなたからの恵みを感謝します。私を、父なる神の子どもらしく、イエス様の様な、憐れみ深い、愛の人として下さい。アーメン。
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