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「神の家族である教会」エペソ人への手紙2章19~22節(新約386頁)
異邦人(ユダヤ人以外の人たち)のクリスチャンは、神の選民ユダヤ人とは全く違う環境からクリスチャンになりました。そのため異邦人クリスチャンの中には「自分達はよそ者でお客さん」と感じていた人もいたでしょう。一方、ユダヤ人クリスチャンの中には異邦人クリスチャンを見下してしまっていた人もいたと思います。使徒パウロはそんな異邦人クリスチャンの立場や気持ちや引け目に気づいていたのでしょう。彼は聖霊に導かれつつ、その事について書き送ります。
2章8節には「この恵みのゆえに、あなたがたは信仰によって救われたのです。それはあなたがたから出たことではなく、神の賜物です。」とあります。ユダヤ人クリスチャンも異邦人クリスチャンも、ただ神の恵みにより、共通の救い主イエス・キリストへの信仰を通して、共通の救いを受けました。その事を確認しつつ、使徒パウロは11~12節にて、イエス・キリストを信じる前の異邦人について記します。異邦人は神の選民ユダヤ人のようには唯一真の神を知らない者でした。しかし、異邦人も主イエス様を信じて結ばれる事で神の民に加えられ、選民ユダヤ人クリスチャンと同じく神の民にされたのです(13)。さらに、イエス様は十字架により選民ユダヤ人と異邦人とを隔てていた敵意の壁を取り除きます(14)。と言いますのは、異邦人をユダヤ人と隔てていた律法についての誤った解釈からか、ユダヤ人は異邦人を敵視していました。しかし主イエス様が十字架の死によって、父なる神への全人類の罪のための贖いの供え物となって下さり、全人類への神の怒りの刑罰を身代わりに受け、全ての人の罪を背負って身代わりに死ぬ事で律法を成就されました。これにより、誰でもイエス様を信じるなら恵みにより罪赦され、きよめられ、救われるのです。これにより、ユダヤ人と異邦人の隔ての壁は除かれ、同時に敵意の壁の根拠も除かれたのです。
この事はこのユダヤ人と異邦人をイエス・キリストにあって「一人の新しい人(民)」に創造し平和を実現するためです(15)。そして十字架によって神に対する人間の敵意を含む罪は、キリストと共に十字架において処罰される事により(16)、両者は神と和解する道が開かれました。キリストご自身こそ神と人、人と人との間の、神の平和そのもの(14)。ですから18節。「このキリストを通して、私たち二つのものが、一つの御霊によって御父に近づくことができるのです」。主イエス様はご自身によって結ばれた異邦人クリスチャンとユダヤ人クリスチャンを「一人の人(民)」として、まるで花嫁を父親に紹介する花婿の様に、聖なる父なる神様の御前に導きます。罪人は神の前に出るのは不可能ですが、主イエス様の十字架の血潮による贖いのゆえに、聖霊によって、父なる神様の御側に導かれます。それはユダヤ人クリスチャンも異邦人クリスチャンも同じです。
1.神の家族である教会(19節)
ですから、使徒パウロは異邦人クリスチャンたちに言います、「こういうわけで、あなたがたは、もはや他国人でも寄留者でもなく、聖徒たちと同じ国の民であり、神の家族なのです」(19)。過去や信仰歴やこの世の立場・国籍等が違っても、主キリストと信仰によって結ばれる者は、神の国民、神の家族です!神の家族の一員として、父なる神様と神の家族に迎えられます。
2.キリストを礎石とした、神のみ言葉を土台とする教会(20~22節)
さらに使徒パウロは建築物にたとえて教会について描きます。教会の土台は20節。「使徒たちや預言者たちという土台の上に建てられていて、キリスト・イエスご自身がその要の石です」。教会の土台は「使徒たちと預言者たち」の宣教の内容、すなわち神の御言葉、福音。その中心は、礎石としての、神の御言葉そのものである主イエス・キリストご自身です。試練の嵐が来ても揺るがない土台は、主イエス・キリストご自身とそのお言葉です(マタイ7・24~25)。
21節。「このキリストにあって、建物の全体が組み合わされて成長し、主にある聖なる宮となります」。主イエス様への信仰者は、主イエス様とそのみ言葉の土台に信頼して密着し、支えて頂きながら、イエス・キリストとその御言葉を土台として、信仰者同士、神によって「ともに」組み合わされ、聖なる宮へと、御霊によって「ともに」建て上げられ、成長発展していきます。唯一真の神様はまるで熟練した職人のように、私たちクリスチャンを用いて、神の建築物として、私たちを整え、組合せ、建て上げて下さいます。22節。「あなたがたも、このキリストにあって、ともに築き上げられ、御霊によって神の御住まいとなるのです」。そして教会に主ご自身がお住まい下さり、満ちて下さるのです。
(祈り)天の父なる神様。主イエス様を信じる私たちを、主イエス様の命をもって贖い、救い出して下さり、神の家族に迎えて下さり感謝致します。アーメン。
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